3月16・17日 豊川河口域 風と同調する上潮

シーバス

3月16日

この日は19:50 最干の長潮。

潮位差は少なく水の流れは弱い潮周り。

それでも西風3mが上潮の水を押して、体感的にはそれ以上の水流を作ってくれるはず。

最高気温も20度を超え、春を通り過ぎるかの暖かさ。

そんな日なら魚も出るでしょう、安易にと考えて釣場に向かう。

到着は上げ始めて1時間30分頃、上潮が当たる時間。

上潮が効いてくるのは90分後という話は地域問わず聞くように思われるが、全国的にどうなのだろうか。

浜名湖などの特殊な地形を除けば共通なのか。

そんなたわいもない事を考えながら準備して、釣りを開始。

準備中から感じていたが予報より風が強い。

5mはあるだろう。

水面も波立っている。

流れの強さを確認する為、風上でもあり潮上へガルバ73Sをキャスト。

飛距離40mぐらいで何とか飛ばせているか。

リトリーブしていると風でラインを持っていかれ、予想以上に釣りづらい。

ルアーをiborn78に変えて水面下10cmのハクをイメージ、巻き速度やロッド位置や立ち位置を調整して、何しているか分かるぐらいにはなってきた。

そんなこんなで四苦八苦していると突然のボイル。

ブレイク沿いでバコバコしだした。

逃げ惑う小魚が水飛沫と伴に水面に飛び出すのが見える。

サイズ的には5㎝前後の細長い小魚、ハクか稚鮎のように見えるが定かではない。

ボイルの出方から2~3匹のシーバスの群れか。

そのボイルを通せるようキャストを試みるが、風に邪魔されて思うように通せられない。

3度目のキャストでやっとボイルに通せるように。

ここぞという所でモソっとかすかに手元に伝わる。

フッキングを決める。

が、ティップが90度ほぼ真上に来た所でようやく微かなテンションがかかる。

思った以上にラインスラックが出ており、人には見せられないフッキングを決めてしまった。

余分なラインを回収して追い合わせ。

何とか決まってファイト継続。

立ち位置から10mぐらいに魚か。

ブレイク沿いを嫌がって魚が走るので、すぐにドラグを緩める。

サイズ的には良さそうな感じ。

追加を狙う為に少し強引にやりとしてキャッチ。

サイズは74㎝。

写真撮影後、すぐにリリース。

先ほどの立ち位置に戻るがボイルは残念ながらおさまっていた。

一応探るが反応はないので、ここでこの日は終了。

3月17日

21:19 最干の若潮、前日より風速が落ちて丁度よい西風の予報。

前日の状況からすると今日も回遊があるとみて、連日同じ場所へ出撃。

上げ始めて1時間30分後辺りに釣り開始。

水面は若干波立つ時もあるが、風にラインが持っていかれることもなく快適に釣りが出来る。

足元の水面を照らすとハクが数匹確認できる。

スタートはトライデント60Sでハクを意識した魚がいないか調べてみる。

扇状に少しずつ角度をずらして探っていくが反応はない。

すぐにiborn78と前日のヒットルアーにするが、こちらも同様反応なし。

リトリーブの間、水面を観察しているとハクと思しき水面の揺らぎが多いように感じられたので、トライデントに戻す。

このトライデント、個人的に春先のハクパターンでよく重宝する。

その理由はサイズの割に飛距離が出て広く探れること。

同じようなルアーでクロストリガーという有名な物もあるが、こちらは自分と相性が悪いのか、これまでバイトさえない状態。

春先はクロストリガーと紹介する人も多い中、このルアーでキャッチ出来ていないのは悔しい。

この春はこいつでも釣ってやろうと思っている。

というか去年も同じことを考えていたような。

そんなことを思い出しつつ探っている所で、潮目がブレイクと重なってきた。

チャンス到来と思って、その辺りを探っていると、突然のバイト。

ゴンと手元に衝撃が伝わり、合わせを入れる。

と、同時に上潮に乗った魚が流れに乗ってドラグを出して走っていく。

10番フックの強度を思うと強い引きだったので、すぐにドラグを緩める。

ブレイクまではすんなり寄ってくれるが、そこで魚の抵抗を受ける。

エラ洗いは想定内だったが、魚体を見せてのジャンプまでしてくれるパワフルなシーバス。

春とは思えないパフォーマンスに驚かされる。

しっかり走らして体力を奪った所で難なくキャッチ。

サイズは75㎝。

70UPでも魚体を見せるジャンプをしたことに改めて驚かされる。

シーバスとのファイトに、人が魅力を感じる要素の1つであろう。

そんな満足の1本だけで、この日も追加できず1本で終了。

個人的に長潮・若潮の釣りは嫌いではない。

水の流れが全体的に弱いが、それでも短く強く流れるタイミングがあり、そこさえ外さなければ釣れるイメージ。

タイドグラフの干満差を見てもらうと分かるが、これらの日は日中の干満差が少なく、日没後に潮が動き出す。

日中の水の流れがない時は体力を温存し、夜の水が動く時間帯にシーバスの捕食が集中するのではないか。

シーバスも人間と同じように動き辛い時は怠けてて、動きやすくなってきたら行動をする。

そんな風に考えていると、シーバスも人間味のあるかわいい奴に思えてくる。

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