豊川増水パターンの覚書 と 最近の釣果 落ち鮎論文も添えて

夏の雨。

サーフジギングを愛する人達には申し訳ないが、シーバスアングラーは誰しもテンションが上がるのではないだろうか。

だが、近年の雨は降り過ぎて釣りにならない事の方が多い気がする。

川の地形が変化する雨ってこんな頻繁に降るもんだったか。

ニュースの解説者が言うには、地球温暖化の影響で局所的に集中して雨が降るらしい。

前向きに捉えると、地形が変わって、いつもの釣り場を改めて攻略する楽しみが増える。

が、人間の生活が脅かされるレベルまでの雨は誰も歓迎しない。

地球温暖化問題をこんなに身近に感じるのは久々。

自分でも何か出来ないかと考えるが、個人で出来る範囲は余りにも狭い。

実践出来ている事と言えば、冷房の温度を上げることぐらい。

温暖化に対して今の私に出来るささやかな抵抗。

増水パターンの覚書

8月前半の豊川シーバスはスズキクラスの釣果は乏しいながら、飽きない程度に魚からの反応は得られていた。

だが、後半は増水パターンを思うように攻略できず、セイゴは安定的に釣れて、たまにフッコクラスという感じ。

やっとスズキクラスを見つけても雷で退散することが続き、つくづく運に見放されている。

(数年前の釣行で、突然頭上で雷が鳴った経験がある為、雷鳴が聞こえたら釣りをやめるようにしている。

恐らく雷雲が接近する兆候は何かしらあったのだろうが、それが全く掴めなかった)

雷鳴が遠くから近づいてくることは、頭上に雷雲がないと言い切れないことに、ご注意を。

良いサイズをキャッチ出来てないが、魚の前にはいられたことから、次に繋げる為の記録として綴っていく。

とは言っても、あくまで現時点での参考情報。

(増水パターンを紹介する他サイトと大体同じ内容だが、豊川攻略の手助けになればと思う)

〇魚の付き場

平水時は流れが弱い所がポイントなる。

・橋脚で出来るヨレや、流れの強い水と弱い水の合流部分。

これはベイトが溜まっていたり、ベイトが態勢を崩す所。

・シーバスが入れそうな水深なら岸際。

岸際は流れが緩くなるので、ベイトが溜まる。

増水では全体的に流れが強くなるので、普段流れが速い所では魚が定位出来ないのだろう。

普段流れが遅い所は、丁度良い流れになっていたり、ベイトが流されないように逃げ込んでいる感じ。

〇増水具合

魚の付き場が分かったとしても、それがどれほどの増水時なのか。

それで狙うエリアは変わってくる。

反応を多く得られたのは10~20㎝の増水時。

このタイミングからベイトの川を遡る量が増え始めるように感じられる。

ここで注意したいのは川幅。

川幅が狭い流域の10cm増水時と、広い流域での10cm増水時のタイミングは異なる

また、これは現時点の私のルアー選択と流し方によるので、それ以上の増水時でも魚の反応は得られると思う。

ベイトが川を遡上する点を補足すると、潮周りも気にかけたい。

ベイトの遡上は基本上潮の逆流する水に乗っていくので、潮位が高い潮周り程、上流方向にベイトが入っていく。

〇濁り具合

狙い方によって変わるか。これに関してはまだ経験不足。

ただ、デイゲームとナイトゲームの違い、街灯の光がある所とない所との違いなどで、反応が良い時・エリアを探るのが最適か。

あと、濁りは上流方向からとれていくので、濁りをきつく感じるなら、

・増水具合と相談して上流方向のエリアを探る

・上流エリアの水が流れてくる下げ後半にタイミングを変える

という選択肢もある。

逆に濁りが欲しいなら、河口に近づけば良い。

9月の状況

9月(中頃まで)の豊川について。

雨後の水温は24度まで下がることもあるが、日中はまだ夏ですぐに水温も上がる。

河口付近にはトウゴロウイワシやサヨリも確認できるようになり、水中は僅かながらにも秋を感じさせる。

サヨリパターンで1発良いのをかけたが、遠すぎてアワセが決まらず、バラシてしまった。

スズキクラスの回遊は少ないようで、橋脚明暗にセイゴが群れており、たまにフッコが混じる感じ。

まだまだ夏のパターンが続いており、シーバスの活性を高く感じるのは海水の影響が少ないエリアのよう。

落ち鮎の新基準?

さて、9月末も近づき、落ち鮎パターンが気になるところ。

しかし、9月の中頃で豊川の水温は26度と高温で、今年も落ち鮎は遅くなりそうな予感。

改めて鮎の生態を調べていく内に気になる情報を見つけた。

論文名:Low water temperature and increased discharge trigger downstream spawning migration of ayu Plecoglossus altivelis

著 者:Shigeya Nagayama(永山滋也)、 Ryouji Fujii(藤井亮吏)、 Morihiro Harada(原田守啓)、 Masanao Sueyoshi(末吉正尚)

論文の本文は確認できなかったが、その要約内容を読んでみると中々興味深い。

長良川の鮎を対象に調べた結果、落ち鮎が増えるタイミングは、川の1日平均水温が18度以下になり、川が増水した時(増水量は関係なく、微増でも良いらしい)となるそう。

この発見に従うと、要約内容にも触れられている通り、落ち鮎は従来より1月程遅れる頃に始まることになる。

もちろん、地域差はあるだろうが。

落ち鮎の経験はまだ2シーズンしか経験してないが、豊川では10月末頃から落ち鮎パターンで反応が出てくるので、個人的にも賛同できる論文と思う。

落ち鮎を狙い始める基準が定量的に求められたことは喜ばしいこと。

落ち鮎パターンを狙う際の参考にしてみようと思う。

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